株式会社プラスディーでは、今月も勉強会を実施しました!
今回は、感染症対策、嘔吐に対する処理の訓練です。
勉強会の内容を少し紹介していきます。
1嘔吐で考えられる感染症
まず、嘔吐の際に考えられる感染症の1つとして、
感染性胃腸炎(ノロウイルス)
があります。
特徴としては、
・年中通して発生しているが、特に冬に多い。
・感染力が強い
・症状軽快後もウィルスの排泄が長く続く
・感染していても症状が出ないことがある。
・アルコールが利きにくく、60度程度の熱には耐性があり、乾燥にもつよい。乾燥した際には空気中に浮遊し、感染することもある。
→次亜塩素酸ナトリウムで消毒か、85度以上で少なくとも1分以上は加熱処理が必要
という特徴があります。
感染のリスクが高く、介助や処理の際に感染するリスクが大変高くなり、また感染させてしまうリスクも高いわけです。
2嘔吐物処理の注意点
以上の点を踏まえて、嘔吐物の処理には
3原則
があります。
①すぐに拭き取る
②乾燥させない
③消毒する
です。ノロウイルスでなければいいのですが、万が一のために備えて処理する必要があります。
3処理の前に必要な物品
①不織布マスク
②不織布ヘアキャップ
③アイガード(ゴーグル)
④手袋 2組
⑤次亜塩素酸ナトリウム希釈液 500ml
⑥ビニールエプロン
⑦ペーパータオル(給水シーツ、いらない布など嘔吐物を拭き取るもの)※新聞紙は破れやすいため、できれば避ける
⑧大きいビニール袋
感染症から自分の身を守るものが①~④、⑤~⑧に関しては嘔吐物の処理に使います。
4嘔吐物処理の手順
準備
①マスク、ゴーグル、エプロン(ガウン)、手袋(2重で着用)、キャップを着用
②嘔吐物の拡散範囲を確認
③嘔吐物をペーパータオル・布・吸水シートのいずれかで覆う
嘔吐物の回収
④嘔吐物を覆ったペーパータオル等を外側から内側に向かって集め、ビニール袋に捨てる
⑤ペーパータオルで外側から内側に向かって集め、ビニール袋に捨てる
⑥外側の手袋を外して、ビニール袋に捨てる
⑦ビニール袋の口を閉じ、新しいビニール袋に入れる。
消毒
⑧希釈液にしっかり浸したペーパータオルで、嘔吐物があった場所よりも広めに消毒し、ビニール袋に捨てる
⑨消毒した場所をペーパータオルで水拭きし、ビニール袋に捨てる
⑩マスク以外の防護具を脱いで、ビニール袋に捨て、ビニール袋の口を閉じる
⑪ゴミを感染性廃棄物容器に廃棄し、石鹸と流水で手を洗う
⑫マスクを外し、石鹸と流水で手を洗う(消毒の身ではダメ)廃棄するもの以外を片付ける
⑬手指消毒
5嘔吐物の処理について
感染症というものは意外と厄介で、いろんなものから感染します。
空気、接触、飛沫…
医療・介護に携わる私たちは、感染したら他の利用者さんにまで感染させてしまうリスクがあります。
感染しないことが一番大事です。
もっというと、もしかしたら感染しているかもしれないという気持ちで、できるだけ広めないような関わり方をしなければいけません。
まずは、できるだけ感染しないためにその対策を知っておく必要がありますね。